貸金請求
依頼者は80代無職の方でした。
知人に多額の事業資金を貸したのですが、その事業がうまくいかず、返済が滞った(1円も返してもらっていませんでした。)ため、回収できないかと相談に見えました。そこで、貸金請求の訴訟を提起することになったのですが、相手にすぐに返済するだけの資力はなさそうでした。しかし、調べると担保のついた不動産を所有していることがわかりました。担保分を差し引いてもうその不動産の売買代金から回収できそうだとわかったので、一旦、その知人が所有している不動産に仮差押手続(他人に売買されることを防ぐ手続)をし、その上で本裁判を起こしました。裁判も勝訴しましたので、すぐに競売手続をし、めでたく全額回収と思われました。
しかし、その知人の債権者だという人が数名現れて、自分たちにも競売代金を支払うように裁判所を通じて申し出てきました。そのため、回収が一旦挫折してしまいました。しかし、名乗り出てきた人たちはその知人を守るために債権があるかのように言っていることは明白だったので、争った上で、最終的にほぼ満額回収することができました。